朝起きたときに、口の中が乾いていたり、枕や敷きパッドが少し湿っていたりすることはありませんか。
私たちは眠っている間も、体温を調節するために汗をかいています。暑い夜だけでなく、季節を問わず皮膚からの蒸散や呼吸によって水分が失われるため、睡眠前後の水分補給と寝具の湿気対策が大切です。環境省も、睡眠時には発汗していることから、起床時などに水分を補給するよう案内しています。
睡眠中の汗は、身体を冷やすための働き
汗には、皮膚の表面で蒸発するときに熱を奪い、体温を調節する役割があります。ところが、寝室の温度や湿度が高すぎると、かいた汗が蒸発しにくくなります。
身体の熱が逃げにくくなるだけでなく、肌や寝具がべたつき、寝返りが増えたり、途中で目が覚めたりする原因にもなります。そのため、汗を無理に止めようとするのではなく、汗が蒸発しやすい寝室と寝具を整えることが重要です。
寝る前は「少量をゆっくり」が基本
寝る直前に一度に大量の水を飲むと、夜中にトイレへ行きたくなり、睡眠が中断されることがあります。日中からこまめに水分を摂り、就寝前には不足分を少量ずつ補うようにしましょう。
飲み物は、水やカフェインを含まないお茶などが適しています。お酒を水分補給の代わりにするのはおすすめできません。アルコールには尿の量を増やし、体内の水分を排出しやすくする働きがあるためです。
汗を大量にかいた場合を除き、毎晩スポーツ飲料を飲む必要はありません。糖分を多く含む商品もあるため、普段の水分補給は水やお茶を中心に考えましょう。
朝起きたら、まず水分を補給する
起床後は、睡眠中に失われた水分を補うタイミングです。喉の渇きを強く感じていなくても、少しずつ水分を摂りましょう。
特に夏場や暖房を使う冬、入浴後に就寝した夜は、普段より水分を失っていることがあります。枕元に飲み物を用意しておくと、夜中に喉が渇いたときにも便利です。
汗をため込まない寝具選び
睡眠時の汗対策では、敷き寝具の吸湿性と通気性が重要です。シーツだけでなく、敷きパッド、ベッドパッド、マットレスまで含めて湿気の逃げ道をつくりましょう。
綿や麻などの吸湿性に優れた素材や、通気性のある敷きパッドを使うと、肌に汗が残りにくくなります。汗をかいた日はシーツやパッドを交換し、マットレスや敷布団も定期的に立てかけて、内部にこもった湿気を逃がしてください。
掛け寝具が重すぎたり保温性が高すぎたりすると、必要以上に汗をかくことがあります。季節だけで決めるのではなく、その日の室温や自分の体感に合わせて掛け寝具を調整することが大切です。
水分補給と寝具の両方から快適な眠りを
睡眠中の汗は、身体に備わった自然な体温調節の働きです。大切なのは、寝る前と起床後に適切に水分を補い、汗や湿気をため込まない寝具環境を整えることです。
なお、涼しい部屋でも寝具や寝間着がびっしょり濡れるほどの寝汗が続く場合や、発熱、咳、原因の分からない体重減少などを伴う場合は、寝具や室温だけの問題ではない可能性があります。気になる症状が続くときは、医療機関へ相談しましょう。
