サウナに入った日の夜、「いつもより自然に眠くなった」「布団に入ると心地よく感じた」という経験はありませんか。
サウナと寝具は、一見するとまったく異なるものです。しかし、どちらも体の温度や湿度を整え、心身が休息へ向かいやすい環境をつくるという共通点があります。
共通点は、体温の変化を上手に支えること
私たちの体の内部の温度である「深部体温」は、夕方から夜にかけて下がり始めます。この体温の低下に伴って眠気が生じ、自然な入眠につながります。
サウナに入ると一時的に体が温まりますが、サウナから出た後は皮膚から熱が放散され、体温が徐々に下がっていきます。この温度変化と、サウナ後のくつろいだ感覚が、眠りに向かうきっかけになることがあります。
寝具にも、眠っている間の体温変化を妨げず、快適な状態に保つ役割があります。つまり、サウナが眠る前の体温調節を助けるものなら、寝具は眠ってから朝までの体温調節を支えるものと考えられます。
熱をためるだけでは快適にならない
サウナでは、ただ長く熱さを我慢すればよいわけではありません。無理をせず、水分を補給しながら休憩を取ることが大切です。
寝具も同じで、保温性が高ければ必ずよく眠れるとは限りません。掛け布団やマットレスに熱や湿気がこもりすぎると、寝苦しさを感じたり、夜中に目が覚めたりすることがあります。
大切なのは、寒いときには暖かさを保ち、暑くなったときには余分な熱と湿気を逃がせることです。保温性と通気性、吸湿・放湿性のバランスが、寝床の心地よさを左右します。
湿度を整えることも共通している
サウナでは大量の汗をかくため、体の水分状態に注意が必要です。寝ている間にも、人は気づかないうちに汗をかいています。その汗を寝具がうまく吸収・発散できないと、布団の中が蒸れやすくなります。
掛け布団や敷きパッドには、季節に合った素材を選びましょう。綿、麻、ウール、シルクなどの天然素材は、それぞれ特徴が異なりますが、湿気を調節しやすいものが多くあります。
また、マットレスの上に敷くパッドも重要です。汗を受け止めてこまめに洗える敷きパッドを使えば、寝床を清潔に保ちやすくなります。マットレス自体の通気性に加え、ベッド下の風通しや定期的な換気も確認したいところです。
自分に合った「ととのう寝床」をつくる
サウナの入り方には、温度の好みや滞在時間などに個人差があります。寝具にも同じことがいえます。暑がりの方と寒がりの方、汗をかきやすい方と乾燥しやすい方では、快適に感じる寝具が異なります。
敷寝具についても、単に硬い・柔らかいだけで判断するのではなく、体を無理なく支えられること、寝返りがしやすいこと、熱や湿気がこもりにくいことを総合的に確認しましょう。掛け布団は、季節に合った暖かさに加えて、重すぎず体を圧迫しにくいものが適しています。
サウナで心身を整えても、その後に眠る寝床が暑すぎたり、蒸れていたり、体に合わなかったりすれば、朝までの快適さは続きません。
サウナが一日の緊張をほどく時間なら、寝具はその後の休息を受け止める場所です。温度、湿度、体の支え方を見直し、自分に合った「ととのう寝床」をつくることが、毎日の心地よい眠りにつながります。
※サウナでは脱水や体調不良に注意し、無理な長時間利用や飲酒後の利用は避けましょう。持病のある方や体調に不安がある方は、事前に医師へ相談してください。睡眠については、厚生労働省の健康づくりのための睡眠ガイド2023も参考になります。
